私は40才にの男性です。地獄の営業職を引退し現在は小売業の会社で人事の仕事をしています。
地獄の日々
以前は旅行会社で法人営業をしていました。
社員旅行や修学旅行、大学生の合宿などを担当していました。私がこの仕事をしていた頃は大学生のサークルの幹事を接待したり、学校の先生を下見と称して旅行に招待したりと癒着に近い関係を持って契約を取るのが一般的でした。10歳以上年下の大学生の幹事を接待すると、たいてい「これ一気してよ!一気しないなら別の会社に頼むから!」なんて言われ強いお酒を一気させられる事なんか当たり前のようにありました。お酒が弱い私は苦痛以外のなにものでもなかったです。
でも1つの契約で何百万もの売上になりますから堪えるしかない状況でした。
旅行中も地獄の日々です。
契約が決まり旅行の内容も決まると今度は地獄の添乗が待っています。正直寝る時間なんかはほとんどないです。
学生の合宿の場合は朝まで飲みに付き合わされ、雑用を頼まれたり酔った学生を介抱したりと大変です。日中は各施設へ予約の確認やチケットの交換など休む暇はありません。
また、修学旅行なんかでは教育困難校ですと煙草や飲酒が発覚するケースが多々あります。その場合、該当生徒を強制的に帰します。その時のチケットの手配なども意外と大変です。レンタカーを借りて生徒を乗せて空港や新幹線の駅まで送っていく事もします。
転職を決意!
上記のように旅行会社での営業は本当に大変です。修学旅行のシーズンや学生の夏休み、冬休みの時期は1ヶ月に1日休みが取れたら良い方です。私は4ヶ月間休みなしで働いたことがあります。また勤務時間も会社に泊り込むことが多く朝5時くらいから夜中の2時くらいまで働く事もあります。近くの銭湯に行ったり、日中にサウナで少し仮眠するのが唯一仕事から離れられる時間です。
これだけ働いても残業代は出ず、給与は30才で年収300万を少し超えるくらいでした。ブラック企業です。当時は業界自体がブラック業界でした。
このままでは将来が不安で、いつ体を壊してもおかしくない労働環境だったため転職を決意しました。営業はもうやりたくなかったので事務系の仕事を探しました。現在は新卒や中途採用の仕事をしています。
転職して良かった事
まず、労働環境がよくなりました。残業は繁忙期でも月30時間くらいですし残業代もしっかり払われます。また努力が報われたのか現在は部長職で10年前の営業の時の倍以上の年収を頂いています。
また採用した社員が日々頑張って成長していく姿を見ると我が子のように嬉しくなります。
営業時代はやりがいとか満足感なんて味わった事もなかったですが、現職では次世代の会社を支える人材を採用し彼らが会社に貢献している姿を見るとやりがいや満足感を感じることができ私自身ももっと頑張ろうという気持ちになります。
労働環境も良くなり、年収も倍以上になり、やりがいを持って仕事ができる現状を考えると転職して本当に良かったと思います。