今回の投稿者さんは保険営業から転身、カフェを開業された方のお話。
保険の営業って結構カーディーラー営業も『わかるな〜』と思うことが多いので他人事のようには思えません。
保険の営業からカフェ開業まで
私は現在独立して地方でカフェを開いています。
女性で40歳を過ぎましたが経営者として日々細々とですが頑張っています。
自分のやりたいことがありすぎて今も独身。
もう20年近く前ですが、何も知らぬまま親の言われるままに大学を卒業し、就職したのは保険の営業職でした。
一人暮らしをするために給料が良いこと、自分の力でいくらでも上にいける可能性があるというところが魅力でした。
当時は東京で暮らしていたので、実家を離れ初めて夢の一人暮らし。それと同時に営業職。
何も知らないというのは怖いことです。
人と接することが苦手で飲食店のアルバイトもしたことがなかったのに突然営業職についてしまいました。
最初は研修期間なので毎日勉強しながら給料がもらえるということで毎日同僚と飲みにいったりして浮かれていました。
次第に研修は厳しくなり、飛び込み営業などをさせられるようになります。
いきなり慣れないスーツを着た若い女子が会社に飛び込んできて、保険に入りませんか?と言ってはい、入ります、という人がいる訳ありません。
ましてや企業として保険をもらうなんて無理に決まっています。
武器は若い女ということだけ。
実際に枕営業をしないと上にいけないという話も聞いていました。
その後固定の営業先が与えられ、そこを回りながら新規開拓をしていくという日々が続きます。
固定の会社に行ってもいつも昼時で皆さんに嫌な顔をされて、露骨にいやがらせや悪口を言われることもありました。
それでも行って自分の給料の中から購入したチラシやティッシュなどを誰も見てくれない机に置き、その後歩いて飛び込みをし、時には怒鳴られたりしながらも必死で営業活動をしました。
研修が終わって1か月後には営業実績のない人は「未実働者」として会社内に名前が張り出しされたりしました。
早朝から深夜まで働いてもそうそう簡単に保険など取れません。
勉強もしていないので、保険のこともわからず、若いが故に保険の価値などもわかりません。
半年過ぎたころ、もう限界だと感じ、上司に相談しました。
上司もそんなことは当たり前だというように特別なアドバイスもなく、頑張れとただ言われました。
次第に疲れているのに眠れないし食べることもできなくなり、限界に近い状態でやめるやめないでしばらく会社と揉めました。
益々精神を削られていく日々。
毎日泣きながら電車に乗ったのを覚えています。
初めてから1年くらいでようやくやめることができました。
その後学生時代に経験したことのなかった飲食業界に入り、お客様が自らやってきてこちらにありがとうと感謝してくれる仕事にやりがいを感じました。
それから自分の店を持つことを夢みることになり、カフェ開業に至ります。
辛かった営業時代ももちろん大事だし、そのおかげで今の自分がある、と感じます。
違った形でカフェも営業をしなければいけませんが、それでも自分の大切なもの、好きなものを営業できることに誇りを感じます。
ゆとり的感想
保険の営業って、まさにこの感じがほとんどですよね。
実は僕の親戚も保険営業として新卒で入社して、やはり同じような感じで1年ちょっとで転職しました。
「保険」という目に見えない商品を売るのは本当に大変です。
しかしそれでも上司は『売れ』以外の指示は与えてくれません。
僕は学生時代にずっと飲食店でアルバイトをしていたので飲食業界の大変さもそれなりにはわかっているつもりです。
でもその『大変』という基準はやはりその人に合っているかなんですよね。
営業が楽しい!って思える人もいれば飲食が楽しいって人も当然いるわけで。
投稿者さんは飲食業界に飛び込み、そのままカフェを開業するまでに至るというのは飲食業界ととても相性がいいのですね。
素晴らしいです。
『自分に合った道』は早く見極めないと取り返しがつかないところまで行っちゃいますからね。
早めに自分を見つめ直しましょう。