これは私が営業職から経理職へ転職した実体験です。
営業と経理は全く仕事内容が異なりますが、この記事では「転職をする事で仕事がどう変わったと感じているか」「どうやって経理に転向したか」等をご紹介したいと思います。
肉体的にも精神的にも厳しい事の多い営業職の仕事に悩んでいる方も多いかと思いますが、もしこの記事が今後の人生の参考になれば幸いです。
なぜ私は経理への転向を志望したのか?
私は大学卒業後、プリンターや紙製品を扱う商社にて営業職を務めました。プリンターとは言っても一般的なオフィスで使われる複合プリンターではなく、私が扱っていたのはラベルプリンターという工場などで使われる製品でした。
営業をやっていて何より大変だったのは、その商品の特殊性ゆえにニーズが限られる事。ニーズが限られるという事は売り込みのチャンスが少ないという事であり、営業にとっては大変厳しい環境でした。
また労働環境も劣悪で、毎月100時間残業は当たり前で、そのうち80時間はサービス残業でした。
そんな環境で心身ともに疲弊した中で私が考えたのが「自分はそもそも外回りより内勤向きなのではないか」という事です。
私は学生時代からこつこつ細かい作業をするのが得意で、集中力は人一倍あると自負していました。一方で社交性はそこまで自信はなく、こういった自分の個性を活かすためには、やはり内勤が良いだろうと考えました。
そしてその内勤の中でも特に、専門性が高く手に職を付ける事が出来る経理への道を選んだのです。
どうやって営業から経理へ転向出来たのか?
当たり前の話ですが、営業と経理では仕事内容が全く違いますし、求められるスキルは異なります。また、私はこれまで会計について特に学習する機会がありませんでした。
そんな私が経理に転職する為に必要だったのが『日商簿記検定2級』の資格です。
私は独学で簿記の学習を始め、3か月で日商簿記3級に合格。そしてそこから約9か月程で日商簿記2級に合格しました。トータルで約1年程かかりました。
日商簿記2級は経理としての基本知識を保証する検定試験であり、経理未経験者や商学部卒じゃない方にとっては必要不可欠なアピール材料です。もちろん簡単な試験ではありませんし、相当の学習は必要となります。ですが、努力なくして成功はありません。
もし他の職種から経理へ転職する際は、まず日商簿記検定2級合格を目標にしましょう。
【営業から経理に転向して何が変わったか】
営業から経理に転向し、一番変わったのは精神的余裕です。
改めて振り返ると、私はやはり営業より経理が向いていました。ですので、私にとって経理をこなす方が日々の仕事に対する充実感が大きく、成長している実感もまた大きく感じられています。
また、肉体的にも余裕が出来たと思います。
やはり外回りの仕事ですと真夏や真冬はかなり過酷な労働になります。私の営業時代は主に社用車での移動がメインでしたが、それでも暑さや寒さでかなり肉体的に疲弊していました。
しかし経理になった今ではそのような心配はありません。一度出勤してしまえば基本的には社内で生活していますし、もっと言えばほとんどの時間は自分のデスクに座って作業をしています。
私は体力に特別自信があるわけではなかったので、この肉体的な負担軽減もかなり大きかったと思います。
大事なのは、自分が力を発揮出来る仕事をする事
以上が私の体験談になります。
私は営業から経理に転向し、大きな充実感を得る事が出来ましたが、その理由はやはり「そもそも営業より経理に向いていたから」だと思います。
もちろん実際は経理は経理で苦労する事は沢山あります。毎日細かい数字とにらめっこするのも精神的に疲れますし、たまには社外に外出して息抜きをしたいと思う時もあります。また会計の仕事はミスが許されず、高度な知識も要求される為に日々勉強をしていかなければなりません。
仕事を選ぶ上で大事なのは「自分がその仕事に向いているか」であり、向いていない仕事であれば苦痛が上回り、自分の実力を最大限発揮する事は難しいと思います。
逆に言えば、もし営業が向いている人であれば絶対に営業を続けるべきだとも思います。
自分に何が向いているか日々考え、もし営業が向いていないと思えば、転職をするのも一つの手でしょう。
もし読者の方がそういった状況にいるのであれば、努力を惜しまずに転職を成功させ、社会で自分の実力を存分に発揮して下さい。